思えば遠くへ来たもんだ

怪しい認知科学を紹介しながら、行き着くところへ目指すのを綴る場所

サッチャー錯視 Thatcher illlusion

今日は少し短めに紹介しようと思います。

今日紹介するのは、「サッチャー錯視」です。

 

「サッチャー錯視」の画像検索結果

 

この画像、かの有名な英元首相マーガレット・サッチャーの顔を、反転した画像です。

2つの画像、よく見るとちょっと異なる顔をしているのですが、その他は特に違和感なく見えると思います。

しかし、この向きを元に戻すと・・・

 

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このように、右側が恐ろしいことになっているのです!!

これが、「サッチャー錯視」です!!

 

 

 

なんでサッチャー錯視なのか

この現象は、実はどんな人の顔でも起こり得る錯視です。

しかし、効果の大きさは、人の顔によって異なるのです。

そして、不幸なことにマーガレット・サッチャーの顔が、その当時で一番大きな効果を生み出す顔だったがために、広まっていき、サッチャー錯視という名前がつけられたのです。

なんとも可愛そうな・・・。

サッチャー自身はどう思ったんでしょうか、これ?

 

 

 

 

これの何が凄いのか

元々、人間には人間の顔を認知する特有の処理があります。

過去の記事でも述べたように、顔に特有の反応を示す脳部位があることからも、どうやら顔に対して強いこだわりが人間には備わっているようです。

 

visualawareness.hatenablog.com

 

 

そのため、ある程度人にはというのは上が頭、下が顎という顔モデルが、出来上がっている状態にいるわけです。

だから初めて会った人でも、顔はこれであると予測することができます。

輪郭はこんな形、目、鼻、口はこの位置ぐらいだろう、と。

全体の情報のモデルがあるため、全体にわざわざ注意を向ける必要がなく、その分余った処理を細部に向けることができます。

だから、崩れていると、すぐに分かってしまう。

右のサッチャーの目の形、口の形の異常さが分かってしまうのです。

 

しかし、上下逆さまになると、顔が逆さまであるモデルを、人は持っていません。

なので、その画像が顔なのかどうかを全体情報で判別する必要があります。

全体の方に処理を向けるために、細部に注意が行き届かずに、「顔か否か」に終始処理を施します。

細部の細かいところは、本来人が持っている顔モデルとは違うために、比較できず無視されてしまう。

なので、顔と認識したあとは、細部を調べようともせずに、顔の知覚処理が終わってしまうわけですね。

結果として、違いがあんまり分からない。分かっても、表情が違うだけかな。となる。

 

ひっくり返してみると、恐ろしいことになっている事も知らずに・・・。

 

 

 

 

 

最後に

今日の内容で詳しいことは、

サッチャー錯視 - Wikipedia

に載っていたり、前にも紹介した視覚科学という本にあります。

 

視覚科学

視覚科学

 

 

顔の知覚自体は、様々な研究で調べらているぐらい、一つの分野として成り立っているので、興味を持った方は調べてみると良いかもしれません。

 

それでは、短めでしたが以上で終わります。

ありがとうございました!

 

 

 

visualawareness.hatenablog.com

 

 

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