思えば遠くへ来たもんだ

怪しい認知科学を紹介しながら、行き着くところへ目指すのを綴る場所

バーチャルキャラクターの特異性は失われてしまったのか?

今日、環境省が作った所謂「萌キャラ」の3Dモデルを使った

環境問題に関する動画の再生数が400回しか再生されていないことから

税金の無駄遣いであるというニュースが出された。

news.nicovideo.jp

僕はこのニュースをみるまで、このキャラクター達の存在すら知らなかった

わけであるが、まあ当然といえば当然の結果でもある。

というか、こんな如何にも

「とりあえず、今の流行りに乗っとけば内容なんて関係なく見てくれるだろう」

といった、甘い考えが透けて見えている時点で、宣伝としては失敗だと思う。

まあ、取り敢えず広めていくためにはなりふり構ってられないのかもしれないけど。

取り敢えず動画を1つ目だけ見てみたが

演技は棒読みだし、3Dモデルを利用する意味が分からない内容だし

30秒程度で切ってしまった。

何というか、金を使うならもう少し上手くやってくれよと思う。

せっかくモデル自体は、そんなに悪くない(まぁありふれているので新規性も見当たら

ないのだけど)のに、肝心の内容が力入ってないのが分かってしまって

見てて恥ずかしくなってしまう。これならば、スライドを配布した方が

いいと思う。最も、見る機会はないのだけども。

こうやって、酷いアピールをして動画の再生数を稼ごうという炎上目的なのかも

しれない。

環境省としては、見てもらえればいいのだろうし。

 

 

 

 

バーチャルユーチューバーって他のユーチューバー何が違うの?

さて、環境省が狂気とも言えるような作品を作ったのは、やはりVyoutuberの

流れに載りたかったからだろう。

バーチャルユーチューバー、起源自体は恐らくキズナアイなのであろう。

確か、僕が初めて見たバーチャルユーチューバーも、キズナアイのPUBGか何かの

配信だった気がする。

その時は、全くもってVyoutuberどころか、youtuber自体に興味を持っていなかった

ため、良く分かっていなかった。

ただ、その時サムネイルが何かしら、他のと違ったので見てみたのである。

配信画面の右下に、3Dモデルのキャラがいてyoutubeのコメントを見ながら、PUBG

しながらコメントをする。

 

「なんだろう、これ?」

率直な感想である。そして、一瞬僕は「マジでAIがやってんのか?」とピュアな

疑問を思い浮かべたのであるが(恥ずかしい)、声を聞いているうちに

どうやら、声優がリアルタイムで喋っているようであり、

だとしたら、3Dモデルは声優もしくは

別の誰かの動きを、モーションセンサー使って同期させているだけなのだろうと

理解した。

 

その後、数カ月後にバーチャルユーチュバーの流行りが生じて

現実では出来ないことを、バーチャルユーチューバーならやれる自由さ

(キャラ周りの環境を異世界のように出来たり、キャラクターを浮遊させたり等)

に惹かれて、一時期は帰宅したら直ぐに、動画や配信を寝るまで見ていた。

それぐらい、ハマっていたのだ。

ハマっていたのだが・・・。

 

ある時から「何かこれ、バーチャルじゃなくても良くね?」と思ってしまった。

やっていることは、ユーチューバーがやっていることを、3Dモデルにやらせている

だけじゃないかなという考えが湧いてきたのである。

別に、誰でも出来ちゃうことをワザワザ金かけてでもやる必要があるのか。

そんなことを思っているうちに、何だか興味が沸かなくなってしまい

余り見ることなくなってしまった。

 

別に、今の状態が駄目だと言っているわけではない。

今見ても、楽しいものは楽しいと思える。

ただ、何というかバーチャルユーチューバーを初めて見たときに

リアルとは違う何かをしてくれるはずだ、と期待感を抱いていたのに

それを裏切られたような気がしたのである。

最近では、テレビにキズナアイが出演することもあった。

確かに一般人に広まるのはいいと思う。ビジネスとしてはいいのだろう。

ただ、そういう風に発展してしまうのかと思ってしまったのである。

テレビ出演なんて、別に3Dモデルじゃなくてもアニメのキャラクターの等身大が

出てきて、声優さんが声を当てるのと違わない。

3Dモデルを使ってという割と新しい技術を使って、新たなことをやっているのに

その発展先は、既存の方法に倣うのか。

うーん、と思った、ただ言っていて革新的な方法を思いつくわけではないのだが。

 

そして流行りは終わり、これからどうなっていくのだろう

結局の所、バーチャルキャラクターの特異性と言えば

「3Dモデルに人の動きを同期させ、声を当てることで架空のキャラクターが

あたかも存在するように思わせる」

だけなんだろうな、と僕は思っている。

それ以上になろうと、それ以下になろうとした流れは今の所あんまりなさそう

だ。

あんまりというのは、そうじゃないのもあるからだ。

シュールな光景を作るのは、バーチャルの特権である。

「ようはリアルではあり得ない状況を叶えるための手段」

がバーチャルを使うことだと思う。

更に欲をいえば

「それがリアルを侵食し、新たな体験を人々に与えてくれる」

ことを少なくとも僕はバーチャルに求めている気がする。

確かに、バーチャルコンテンツで面白いと思えるのは幾つかある。

例えば、Vチャットとかは自分が別のキャラとして人々を触れ合うという

面白さを含んでいる。

だけど、別にそれは飽くまで、匿名で掲示板やチャットで会話するのに

3次元空間でカメラ移動させて、やっているのと変わらない。

もちろん、それを実現するのにはたくさんの技術が使われているのは分かる。

だけど、現実から飛び抜けていない。

現実を倣って、違う世界を部分的に作っている、模倣的な感じである。

ここから、新たな発展が無ければ、一時の流行りでしたねで終わるのだろう。

Vyoutuberも、youtuberと変わらない一人の存在として扱われているのだろう。

そして、売れたVyoutuberだけが残り、後は淘汰されていく。

現実は、バーチャルにも適用されるのだ。

 

すでにバーチャルだから売れるというのは無い。

それを乗り越えるために、キャラ性だったり何をさせるかの内容だったり

そこに重視していくのだろう。

それは、人間と変わらない。

そして、有象無象の存在になってしまうのだろう。

リアルを模倣するバーチャル。それも一つの目標であった。それを達したということ

は喜ぶべきことなのかもしれない。